【巣材について】

一部の飼育書や飼育情報サイトなどでは、巣材として「ティッシュペーパー」「キッチンペーパー」などを推奨している場合がありますが、個人的にこれらの素材はお薦めしません。
床材・敷材と異なる材質のモノを用意する必要はなく、床材・敷材であるウッドチップと、その下に敷いた新聞紙のみで、ハムスターは自分にフィットした寝床を作ります。

綿については、飼育書・獣医・ベテラン飼育者など必ず『使用禁止』と唱えています。

×「足に綿が絡まり、締め付けられた先に血が通わなくなり壊死してしまった」
×「綿を使って巣作りをしていたが、突然様子が急変し呼吸困難になってしまった」
×「前年の冬も綿を使ったので今年も与えたが、腸閉塞になり死んでしまった」

他にも検索すればたくさん事故例がでてきます。「ハムスター 綿」で検索して自分で調べてください。
苦しんだハムスターたちが教えてくれたことを教訓とし、同じ苦しみに遭わせないのが飼い主の務めです。

ティッシュペーパーは薄く2枚重ねになっていて、場合によっては頬袋に貼り付いてしまい、取り出す時に頬袋が反転して飛び出してしまう危険があります。
ハムスターは自分で頬袋を元に戻す事ができないため、発見が遅れると頬袋を噛んで傷つけたり、最悪の場合は頬袋が壊死してしまい、切除手術せざるを得ない事態にもなってしまいます。

キッチンペーパーは私も使用していた時期がありましたが、キッチンペーパーの繊維をハムスターが飲んでしまい、糞が極端に小さくなった事がありました。
その後、2個つながった糞を発見し、それがキッチンペーパーの繊維であったために、以後は一切キッチンペーパーも使用していません。
使用中止後は、糞がつながった状態になったことは一度もありません。

ケージには最初に新聞紙を敷き、その上にウッドチップを敷き詰めます。
そのウッドチップの上に、床底の無い巣箱を置けばそれで完了です。
ハムスターはウッドチップを掘り、下に敷いた新聞紙を見つけて噛み千切り、ウッドチップと組み合わせて最適な寝床となるベッドを作るので、すべてハムスターに任せてあげてましょう。

また、こうする事で夏は冷たいケージの底に触れて涼をとり、冬はパネルヒーターの熱を効率よく受けたうえで、チップの厚みを調節してハムスター自身が温度調整をするのです。

『巣材』という言葉にまどわされず、床材・敷材をそのまま巣材(ベッド)として使える環境を整えることが、ハムスターのためにできることです。

ただし、覚えておいて欲しいのは、これらは全て健常な状態であることが前提です。
傷病を患ってしまったハムスターに対しては、ハムスターの症状に合った環境を作ってあげなければなりません。
獣医がキッチンペーパーの使用を推奨するのであれば、獣医の指示に従ってください。
その際には、キッチンペーパーを数種類購入し、質感を比較してみると良いでしょう。
 

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