【なれない・なつかない】

ここでは、なかなか警戒心が解けないハムスターとの接し方を記述します。

「なれない、なつかない」と悩んでいる人で、飼育書を持っていない人は必ず飼育書を購入して読んでください
どの飼育書にも『最初の一週間』という項目が載っています。
万が一、『最初の一週間』に類似する項目が掲載されていない飼育書だったら買わないように!
 ※お薦め飼育書
これはハムスターと飼い主の間に信頼関係を築くための大切な項目ですから、しっかりと読んで
書かれている事を守りましょう。

ちなみに『最初の一週間』とはこんな感じです(要約)

●1日目(お迎えした日)
ハムスターをケージに入れたら、餌と水を与えて静かにしましょう。ハムスターが気になるかもしれませんが、
ジロジロ見たり大きな声を出したりしないように。
ハムスターが落ち着かないようであれば、ケージに布をかけて暗くしても構いません。

●2日目・3日目
ハムスターが起きている時間(巣箱の中にいてもOK)に、静かに餌を交換しましょう。
音をたてたりケージを揺らしたりするとハムスターが鳴くこともあります。

●4日目・5日目
ハムスターが起きている時に優しく声をかけて餌を交換しましょう。
なるべく巣箱から出てきている時に交換しましょう。
巣箱の中に逃げてしまったら、そのまま声をかけながら餌を交換してください。
この時、逃げずにあなたを見ているようであれば、手で野菜などを持ってハムスターの前に差し出してみましょう。

●6日目・7日目
巣箱から出てきている時に、優しく声をかけながらオヤツなどを差し出してみましょう。
受け取ってくれたならば、今度は手のひらにオヤツを載せて差し出してみましょう。

上記の事柄はあくまでも基準であり、全てのハムスターに通用するものではありません。
数日で慣れてしまう固体もいれば、数ヶ月経ってもなかなか慣れない固体もいます。
しかし「早く慣れてほしい」との思いから飼い主があせって慣らそうとすると、ハムスターは逆に戸惑い恐怖を感じてしまいます。
ハムスターの性格に合わせて、ゆっくりと馴染ませるのがセオリーです。

中にはいつまで経っても甲高い鳴き声で威嚇するハムスターもいます。
そのような個体はペットショップで乱雑に扱われたり、来店していた子供などからケージを叩かれるなどして
恐怖を味わい、人間不信になっている可能性があります。
したがって「人間は怖い」という気持ちを拭ってあげなければなりません。

では具体的にどうすればよいのか?
ハムスターが巣箱の中にいる時に呼びかけるのは止めましょう。
ハムスターは人間の声を「怖い動物」と覚えているため、逆に声がする限り巣箱から出てこようとしなくなります。
声をかける(名前を呼ぶ)時は、必ず巣箱の外に出てきている時にしましょう。

カサカサと音がしたら、ゆっくりとした動作でケージを覗き、ハムスターが巣箱の外にいることを確認します。
まずは近づく前に名前を呼びましょう。ハムスターが一瞬立ち止まり、周りをキョロキョロしだしたら、
名前を呼びながらゆっくりとケージに近づきます。
この時、体勢を低くして目線はハムスターに合わせるといいかもしれません。

名前を呼びながら、静かに...ゆっくりと...ケージの蓋を開け、なるべく大きめなオヤツ
(名刺大に切ったキャベツでもOK)をハムスターに差し出してみましょう。
これを受け取ってくれるまで、何日でも続けます。

受け取ってくれるようになったら、今度は手で持ったままハムスターに食べさせてみましょう。
最初は奪い取ろうと強く引っ張ると思いますが、奪えないと分かればその場で齧りはじめます。

私はこれで、威嚇や噛み付きといった攻撃性の強いハムスターにピーナッツを使って慣れてもらいましたが...
ピーナッツを使ったがため、一気に太ってしまいました。くれぐれも油脂の多いナッツ類は使わないようにしましょう。

次は、与えるキャベツを小さくしたり、もっと小さなモノで挑戦してみましょう。
与える食べ物が小さくなればなるほど、飼い主の手の匂いを覚えていきます。
そうなれば「この手、匂い、声は、美味しい物をくれる人だ」と学習し、指の間に挟んだソバの実1粒や
小鳥の餌数粒でさえ、指を噛んだりせず上手に取るようになります。

これで匂いや声は覚えてもらえました。次は手乗りに挑戦です。
ただし、あくまでもケージの中で行うことが前提です。
手のひらに数粒のそばの実や小鳥の餌を置き、静かにハムスターの前に差し出してみましょう。
最初は両前足を手にかけて、覗き込むようにしてオヤツを頬張ると思います。
場合によってはこの時点で手のひらに乗ってくるかもしれません。

手のひらに乗ってきても、絶対に持ち上げたり、指を動かしたりしてはいけません。
ハムスターは恐怖と立ち向かいながら手の上に乗ってきてるのです。
ここからは本当に根気が必要です。決してあせらないでください。

微動だにせずオヤツを与えることを続けたら、少しずつ指を動かしてみましょう。
その時、ハムスターのお尻は絶対に触らないこと。顔の横や前足の脇あたりを撫でるように指を動かします。
最初はハムスターも驚いて手から飛び降りるかもしれませんが、続けていると徐々に指が動いて
身体に触れることにも動じなくなります。

指を動かしてハムスターの身体を触っても、ハムスターが動揺しなくなれば...
いよいよ腕を動かしてケージの外へ出すことに挑戦です。
しかし、周りの景色が動くことに動揺して手から飛び降りることもあるので、ハムスターが落ちてケガをしないよう
気をつけることが重要です。
最初はゆっくりと、ケージの中の低い位置で動いてみましょう。
ハムスターが飛び降りたりしないでジッとしていればOKです。
静かにケージの外へ出してみましょう。その時、万が一ハムスターが飛び降りようとしても対処できるように。
また、飛び降りてしまってもケガをしないように低い位置で実行しましょう。

 

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